元生技データサイエンティストのメモ帳

勉強したことの備忘録とか雑記とか

小型無人機(ドローン等)の飛行ルール(G検定対策)

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こんにちは、sue124です。
久しぶりの更新です。

今G検定の勉強中で練習問題を見ているとたまにドローンの飛行のルールについて出題されることがあったので、昔某ベンチャーでドローン開発に携わっていた時に調べたことを思い出しながら、行政が定めるドローンの飛行に関するルールをまとめていきたいと思います。

1. はじめに

ドローンを飛ばすための手続きについて、まずはざっくりとポイントをまとめます。

  • 国土交通省が「飛行が制限されるエリア/行為」(申請して許可されれば飛ばせる)と「飛行が禁止されるエリア/行為」を定めている
    (試験問題になることがあるので、ここを次項で詳しく説明します)
  • 国土交通省のルールに追加して、地方自治体等が定めるローカルルールがある
     (〇〇公園はドローン飛行禁止、〇〇号線は○月○日に聖火リレーが行われるので飛行禁止、など。
      おそらくここが試験問題になることはないので、今回は省略します)

2. 国土交通省が定めるドローン飛行ルール

2-1. 飛行ルールの対象となる機体

国交省のサイトで以下のように定められています。

遠隔操作又は自動操縦により飛行させることができるもの(200g未満の重量(機体本体の重量とバッテリーの重量の合計)のものを除く)

www.mlit.go.jp

2-2. 飛行の許可が必要な空域、行為と飛行禁止空域、禁止行為

国交省の以下のサイトから引用しながら解説します。

www.mlit.go.jp

まずは「空域」に関して。
以下の図のように、3つに分類できます。

  • 安全性を確保し、許可を受けた場合は飛行可能
    (A)空港等の周辺(進入面等※)の上空の空域
    (C)150m以上の高さの空域
    (D)国土地理院の「地理院地図」で人口集中地区となっている地区の上空
  • 原則飛行禁止
    (B)緊急用務空域
  • 許可不要
    (A)〜(D)以外の空域

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※空港の進入面は空港ごとに定められており、以下のサイトで確認できます。

www.mlit.go.jp

例えば関東近郊の地図を見ると、羽田空港や成田空港などなどの空港、飛行場の進入面が赤線で示されていることを確認できます。

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続いて「行為」に関してです。
<遵守行為>
行為に関しては、以下が遵守すべき行為として定められています。
(申請しても免除されることがないものです)

  • アルコール又は薬物等の影響下で飛行させないこと
  • 飛行前確認を行うこと
  • 航空機又は他の無人航空機との衝突を予防するよう飛行させること
  • 他人に迷惑を及ぼすような方法で飛行させないこと

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<事前承認が必要な行為>
また以下の行為を伴う飛行は、「事前の承認」が必要です。

  • 夜間飛行
  • 目視外飛行
  • 人(第三者)又は物件(第三者の建物、自動車など)との間が30m未満となる飛行
  • イベント上空の飛行
  • 危険物輸送
  • 物件投下

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※余談
私は以前、某ベンチャーで「農薬を散布するドローン」の開発に携わっていたのですが、「農薬散布」は上記の「危険物輸送」と「物件投下」に該当するので、その申請をしていました。

https://www.mlit.go.jp/common/001218251.pdf

2-3. 申請先

前項で「許可、承認」が必要な飛行をする場合の申請先は、以下の通りとなります。

空港等の周辺又は地上等から150m以上の高さの空域における飛行の許可の申請(法第132条第1号の空域における許可申請): 空港事務所長 それ以外の許可・承認申請: 地方航空局長

www.mlit.go.jp

2-4. 飛行計画の登録

令和元年7月26日から、許可、承認を受けた飛行を行う前に、「飛行情報共有システム」で他の無人飛行機の飛行予定の確認と、自分の飛行情報の登録が必要となりました。

www.mlit.go.jp

3. さいごに

本記事執筆時点で国土交通省が定めている主だった飛行ルールをまとめてみました。
これからG検定を受ける人の参考になれば幸いです。
※ドローン自体がまだ発展途上の技術であり、技術の変化等に合わせてこのルールが変更される可能性があるので、実際に飛行させる場合は最新のルールを参照するようお願いします。